日本列島が食卓に広がるガストロノミー

北海道の毛蟹・牡丹海老 イノベーティブ

■ 総評
神谷町のイノベーティブレストラン「SUGALABO」を訪問。全国の旬の食材を駆使し、日本列島がそのまま食卓に広がるような独自のガストロノミーを体感できる。料理ごとの完成度やストーリー、そして空間全体の洗練された雰囲気まで、まさに唯一無二のラボ型レストラン。非日常の体験を求めるなら間違いなく選ぶ価値がある。

■ 店舗・雰囲気
隠れ家的な入口から続く、映画のワンシーンのような洗練空間。
調理風景も楽しめる構造で、スタッフの所作や説明も徹底している。
静かでありつつ活気もあり、ゲストを主役に据えたホスピタリティ。

■ 料理・ドリンク
最初はブルターニュ産バター「ボルティエ」を添えたパン、シャンパーニュで乾杯。

アミューズは、唐墨を挟んだ複雑な味わいの最中。
栗かぼちゃのパイはブルーチーズの塩気とコクが絶妙なアクセント。

姫さざえのオーブン焼きは、香草とバターの香りが広がり、パンに旨味がしみわたる。
24ヶ月熟成パルマハムは、ご飯の上にのせて“鮨仕立て”で提供。

24ヶ月熟成パルマハム

牡丹海老は、ジャガイモの衣で揚げて食感をプラス。
キャビアやいぶりがっこのタルタルとともに味わいの変化を楽しむ。

フォアグラと豚足を鰻で包み込んだ一品は、意外性のある組み合わせながら見事な調和。

フォアグラと豚足を鰻で包み込んだ一品

各地の旬野菜も個別に主役を張る存在感で、
鳥取の黄ピーマン、関金わさび、千葉の人参、群馬のとうもろこし、北海道の毛蟹・牡丹海老、愛知の鰻、高知の卵(土佐ジロー)、和歌山の桃など、全国から最高峰が集まる。

高知の土佐ジロー卵

ドリンクはワインや日本酒のペアリング。
料理ごとにペアリング提案があり、見た目も味も演出も全て高次元でまとまっている。

十四代

■ まとめ
SUGALABOは単なる創作料理にとどまらず、日本の旬と向き合うガストロノミー。全国各地の生産者と直結し、旬の最良を一皿ごとに昇華させる。特別な一夜を約束する唯一無二の食体験。

訪問日:2017/07/31

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