■ 総評
新橋の会席料理の名店「京味」で、忘れがたい昼の体験。訪問日は8月8日、西さんの80歳誕生日という特別なタイミングで、一流の料理と人間国宝クラスのおもてなしを体感した。写真撮影禁止のため、すべての感動は心に刻み込まれることとなった。
■ 店舗・空間
1階と2階で入口が異なり、今回は1階の個室席を利用。落ち着いた和空間で、目の前の食事に100%集中できる贅沢な時間。お弟子さんや関係者が訪れ、祝いの花や賑やかな雰囲気が特別な空間をさらに盛り上げる。
■ 料理
瓜in鱧、鯛の昆布〆巻き、生くちこ、雲丹、鱧の卵と浮き袋、たっぷりずいきの碗、やわらかいまるごと無花果味噌風味、茄子と鰊、鱧の湯引き・皮炙り、すだちの鱧碗、松茸、コチのお造り、鮎と鮎の風干し、とろろと鮑の摺り流し、ハラスご飯、甘味三種(わらび餅・くずきり・ぜんざい)など、素材・技・独自性の全てが際立つ。
一皿ごとに「The京味」としか表現できない唯一無二の味と体験。
■ ドリンク
生ビール、飛騨の銘酒・天領(日本酒)は一種類だけを潔く用意。どれも料理の味を邪魔せず、旨味の余韻を残す。
■ まとめ
西さんのおもてなし、料理、空気感、すべてが他店では味わえない「京味」そのもの。写真もメモも無くても、五感で焼き付く体験。現在は閉店してしまったが、その唯一無二の存在感は記憶の中で生き続けている。
訪問日2017/08/08
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