■ 総評
白金台にある中華料理の新星「ShinoiS」。一皿ごとに実直な職人技と独創的な発想が調和し、贅沢なディナー体験となった。季節のコース料理は、食材の持ち味と技法が高次元で融合している。

■ 店舗・空間
駅から路地に入り、小さなビル2階へ。小奇麗でおしゃれな空間は個室もあり、奥に進むと7席のカウンター。厨房の様子も見える設計でライブ感あり。
■ 料理・ペアリング
・三種の前菜(芝士春巻キャビアコンテ/怪味蒸餃蛸/広東三味露筍)
皮の食感や複雑な旨味が印象的な春巻きをはじめ、四川や広東の多彩な技を楽しめる構成。
・スープ(冬茸魚子羹)
能登の白子と冬瓜、衣笠茸包みはクリアな旨味で絶品。
・辣子粟米、レタス包水魚
レタスの食感が抜群で、身近な食材が主役級の逸品に。
・干鮑、蒸し魚
岩手の鮑や、香港を思わせる夏の蒸し魚も素材感と技術が光る。

・沖縄猪肉拼盆
あぐー豚、キビまる豚、もろみ豚の三種食べ比べは、現地でも食べられない完成度。
・今天麺飯
三種を大盛りで、低温長時間炒めの炒飯は中華の常識を覆す味わい。

・甜品
バジルミルクアイス、生月餅と最後まで驚きあり。
ペアリングは珍しい酒も多く、料理とのマリアージュも秀逸だった。
■ まとめ
素材、調理、サービス、ペアリングすべてに妥協なく、白金台で一気に注目を集める理由が体感できた。新時代の中国料理として一度は訪れるべき名店。
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